はじめに
ある時は、現代アートのアーチスト。またある時は、シンガーソングライター。またある時は、陶芸家。またまたある時は、エッセイスト。
その正体は、どれも売れなかった、器用なただのおっさんである。
人生はよくドラマに例えられる。
主人公である自分は、成長の過程を辿って、いろんな役を演じていく。
小学校では学級委員長役をやり、中学校では生徒会長役をやり、高校では美術部部長役、修学旅行実行委員長役もやった。体育の授業では、いつも見本役の演技を命じられ、詩人役になり、フォークシンガー役もやった。
「戦争を知らない子供たち」役は、大学生活を謳歌した。
有名な画家になることを夢見ていたが、卒業とともに現実に引き戻され、中学校教諭時代は、生徒指導部長役、支援学校時代は進路指導主事役として汗を流した。
その間、愛する妻の夫役もやり、2児の父親役もやり、やっと、年金生活者の役が回ってきた。
この度、絵ッセイストという新しい役を掲げて、この絵ッセイ集を世に放つことになりました。
繰り返される退屈な日常の中から、話の種を見つけ、膨らまし、読者の皆様と共感や感動、願いを共有できればと思っています。
そしてもう一つ、専門の美術を活かして、エッセイに華を添えられたらと思って作りました。
皆様の日々の生活に、少しでも彩りを添えられたら幸いです。