【前回の記事を読む】VRChatやメタバース内で「何かをやりたい!」そんな時はアイディアのタイトルとともにSNSに投稿するのもあり
2 メタバースを眺めてみた(市場分析)
メタバースへの参入
【当時のメタバース市場と市場設定】
その他
当時の印象として、エンドユーザー・クリエイター両者の認識は「売るなら3Dモデル!」「アバターにお金をかける!」「改変=3Dモデルの改造・カスタマイズ」がほとんどだったかと思います。
ここで一つ気になるのが「アバター改変関係以外で、他にVRChatに絡んだ商品はないのか?」という点。もちろんあります。
ワールドモデル関連
VRChatに個人がワールドをアップロードするにあたって、ワールドを構成する3Dモデルをどうするかを考える必要があります。
例えば、〝マンションのワンルーム〟や〝温泉旅館〟、〝キャンプ場〟や〝空中に浮かぶ部屋〟などの空間と建物を丸ごと構築しているものや、〝テレビ〟や〝棚〟といった家具類、〝蝋燭〟や〝観葉植物〟などのインテリア類などもあります。
価格帯は4000円前後(家具やインテリア類はもっと低価格)で販売されている方もいますが、大きさやディテールによりまちまちです。
用途としては、自分や友人がくつろぐためのマイルーム・リクライニングスペースの作成や、イベント開催のための会場、VRゲームのためフィールドなどが挙げられます。
しかし前述のアバターや衣装に比べてエンドユーザーの個性発揮に直結しにくく、需要もそこまで高くない印象、かつ商品数もアバターや衣装に比べるとあまり多くない印象でした。
ギミック関連
ギミックは大別すると3種類。アバターに組み込む「アバターギミック」、ワールドに組み込む「ワールドギミック」、ユーザーの改変やワールド制作補助としての「ツール系」があります。
「アバターギミック」はインゲーム(VRChat内)でユーザーが使用・操作するものがほとんどで、〝アバターの大きさを自在に変える〟ものや、〝宙に浮いて移動する〟ものなどが挙げられます。
「ワールドギミック」はワールドに固定して配置されているものが多く、〝スイッチを押すと鏡が出てくる〟ものや、〝音楽が再生できる〟もの、〝映像の再生or配置ができる〟もの、などが挙げられます。
「ツール系」はインゲームではなく、Unity上でアバターやワールドのアップロードに伴う設定作業の補助ツール全般を指します。具体的には〝アバターに服を着せる作業の簡略化〟や、〝3Dモデルのメッシュ・マテリアル注1設定変更の補助・自動化〟など、さまざまなものがあります。
ユーザーの需要が読みにくく、多く使用されているものと使用されていないものの差が激しいことに加え、「何が便利なのか」を購入前のユーザーに伝える・イメージさせるのが非常に難しそうな印象でした。