「ああー、期待していないよ。お手伝いさんいるし、美樹は僕の側にいるだけでいいんだ」

「いいのか悪いのか、少し寂しいな」

「どうして?」

「だって、期待していないって言うからさぁ」

「いいや、やらなくていい。僕を見ているだけでいいんだ」

「こんなに、甘やかしていいの?」

「ああー、甘やかして、甘やかして僕なしでは生きられないようにする」

「もう~、本当にそうなりそうだわ。うふふふ」

「体もね。アハハハハ」

こんなに幸せでいいのかな。神様、ありがとう。優しく激しい愛し方。嬉しい。心が伝わる。愛おしいと聞こえる。土曜日、指輪を取りに行った。婚約指輪と結婚指輪がペアだ。とても、綺麗だ。

「サイズがピッタリ! どうして?」

「前にネックレス買った時、指にはめていたでしょう。覚えていたんだ」

「嬉しい」

「これから、食事しに行こう」

素敵なレストランが予約されていた。改めて

「結婚してください。愛している」

「ええ、お受けいたします。愛しています」

「早く、僕のマンションに引っ越してきて」

「順序があります。まず、涼真君のご両親へ挨拶、ご兄弟に挨拶、それから私の実家へ挨拶を済ましてから引っ越しましょう」

「長いなぁ~。毎日一緒にいたい」と言って、電話をしている。

「父さん、来週婚約者連れて行くから、母さんと兄貴達にも連絡しておいて。ん? ああ、夕ご飯食べようね」

私はびっくり。

「ご、ご両親に電話したの?」

「そうだよ。来週土曜日夕方、兄貴夫婦も参加するように伝えた。一回で済むだろう」

次回更新は5月31日(土)、21時の予定です。

 

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