私は、現在、事業創造支援を主領域としたブティックファームを設立し、代表コンサルタントとして、主に大企業の事業創造をテーマにしたチャレンジを自分自身のチャレンジとして支援する日々を続けています。
多くのコンサルタントが年を重ねると、最前線を去り、顧客との関係強化や、若手コンサルタントの採用、育成、アサイン、評価などに時間を割くようになる中で、私は今も最前線で、事業創造プロジェクトという、コントロールが難しいハンドルを握り続けています。
最前線に立っていると、大企業が犯す誤り、それを助長する戦略コンサルタントの様子がよく見えます。理由は後述しますが、戦略コンサルタントと事業創造を支援するコンサルタントは別の職業です。
私はスタートアップを経験し、泥だらけになって事業創造のリアルや根本を学びました。その過程で、大企業の特性や優位性を強く実感できたことで、戦略コンサルタント時代とは考え方、プロジェクトのアプローチが変わり、今は、その当時とはまったく違う手ごたえを持ってプロジェクトを支援できています。
大企業単独での事業創造はもちろん、事業創造を目的とした大企業同士の業務提携、大企業のスタートアップ買収等々、自身が深く関わるすべてのプロジェクトを成功裏に導けていると自負しています。
いつの時代も、対象が何であれ、本質とは非常にシンプルなものです。大企業という構造体を理解し、その特性を知れば、自ずと大企業が事業創造において狙うべき領域と、採るべきやり方が決まります。それを基本に据え、やるべきことを進めていけば、大企業は新しくて大きな事業創造を高い確率で成し遂げられるでしょう。
私は、失われたX年という言葉が心底嫌いです。自分が生きる時代を、〝失われた〟と表現されることを受け入れることができないのです。自分たちが存在する今この瞬間においても、新たな成長が生まれている社会であってほしい。大きな事業が連続的に生まれ、豊かに過ごす人が増える社会作りに貢献したい。そんな思いがあります。
新たな事業を創るという行為は、当該企業にとっても、社会にとっても、希少性の高い行為です。事業創造の達成の連続が企業を魅力的に、社会を豊かにしていきます。社会に対して大きな影響力を持つ大企業に属する方々が、正しい知見を持って、新たな事業を創り上げ、社会を豊かにしていく。そんな流れを創り出す一冊になればと願い、本書籍をまとめることとしました。
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