「リィドへ

貴方は優しい人。

二人で出掛けたお花畑の公園、楽しかったわ。

貴方はお花畑で私を抱擁して、それからこう言ったわ。

『このまま、ずっと一緒にいられたらどれだけ幸せでしょうか』

私はこう応えたわ。

『ずっと貴方に触りたかったの』

それで貴方は黙ったわ。

でも、手は離さずにいてくれたわね。

そのままベンチに横になって。

私あの時間、永遠ならどれだけ良いかって。

暗くなって星が見えて、願い事をしたわ。

死んでもずっとこうしてって。

星はいずれ終わるわね。

命もいずれ終わるわね。

そうしたらどこへいくのかしら。

それからリィド、貴方私に構い過ぎよ。嬉しいのだけど、考え事をしたい時もあるわ。

たまには放っぽっといてくれませ。

じゃないと貴方低俗な邪魔になるのよ。

私貴方といたいのだけれど、心一つにしたいのだけれど、それでも一人になりたい時もあるわ。

心配しないで、貴方の事を考えたいからなのよ。

貴方といると考え辛いの。

一人で貴方の事考えたいの。

だからたまには貴方も一人でいらしたら。

私、離れていても貴方の事だけ考えますわ。

けれど、私を離さずいてくれるのも有難くてよ。

貴方の腕から伝って来る温もりが愛心の便りなの。

私、生きていて良いのかしら。

貴方といると満たされて、幸せで死んで仕舞いそうだわ。

私の苦しみを貴方は知っていたのかしら。

抜けてるわね。そこまでお見通しと言う訳にはいきませんの? それだと、私名残惜しさも残せずに、きっと消えて仕舞いますわね。

いつまでも愛しますわ、リィド。

貴方が私の肌に触れたところから、ラヴの蝶々が生まれて飛び立つのよ。

きっと世界中を覆い尽くすわ。

貴方、どこまでも一緒よ。あぁ、貴方を殺したいわ。

それほど好きよ。

二人だけの国があるとしたら、海底に眠るアトランティスかしら。

誰もいなくて、もし私たち二人でいけたら、私女王で、貴方王様ね。

貴方とのみの世界で愛し合いたいわ。

私きっと、生まれ変わっても貴方ともう一度出会いますわ。

私たちはお花なの、二輪のお花だわ、いつかきっと大輪に咲きますわよ」