「第2部 2020年代英語教育の現在 ~中学・高校・大学での授業実践より~」では、筆者自身の実践を基に、2020年代における英語教育の現状が紹介されています。特に、コロナ禍を経て大きく変化した授業スタイルや、内容を通して英語を学ぶCLILや他教科と英語を連携させる教科横断型授業など、実践的な指導法が詳しく解説されています。

この第2部は、具体的な事例や授業モデルが多く含まれているため、教育現場での即時的な実践を考えている教員の方にとって特に有益です。

第1章のオンライン授業では、コロナ禍で確立されたリモート学習の成功例や課題を紹介し、オンライン教育に関心のある方には必見です。第2章は、新学習指導要領によって大きく変わった中学校の学習内容を具体的な事例を通して紹介しています。

第3章から第5章では、CLILや教科横断型授業、探究型・PBL型授業の実践を解説しており、これらは学校現場での実践の参考資料として活用できます。

第6章から第8章では、国際バカロレアやグローバル・コンピテンス・プログラムといったグローバル教育の最新事例や、生徒一人ひとりの学びを最大化する個別最適化型授業の導入方法、そして、生徒の学習意欲を引き出すエンゲージメント理論を基にした授業設計について詳しく解説しています。

これらの章では、学びの多様化と深まりを目指した実践的な取り組みが紹介されており、グローバル教育や個別指導に興味のある教員の方にとって特に有益です。

第9章では、英語教育における生徒のウェルビーイングに焦点を当て、学力向上と生徒の心身の健康や意欲を両立させる学習環境の整備について具体例を交えながら論じています。

各章を通じて、最新の教育理論と実践例を学びながら、生徒一人ひとりの学びと成長を支える授業のヒントを得ていただけたら幸いです。

 

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