【「推し」×ヒミツの恋愛 “推し恋”小説コンテスト】優秀賞受賞者・すずきさんにインタビュー【とにかく尊い】
2024年3月1日から5月30日まで、およそ3カ月にわたって開催された「『推し』×ヒミツの恋愛 “推し恋”小説コンテスト」。
今回は、みごと優秀賞を受賞して電子書籍化が決まった2名の方にインタビューを行いました。
本記事では、すずきさんへのインタビューの模様をお伝えいたします。
作品に込めた想いや、推しへのとどまることをしらない愛情、宇宙のように果てしない妄想の力を感じる内容になっています。
創作に興味がある人、推しとのあれこれを考えてしまう人、新しい世界をのぞいてみたい人。
これは、そんなあなたのための一作です。
受賞作品
『アイドルが私の短歌を推していた!? ~ミルクティー色の沼に溺れる~』
著:すずき

あらすじ
pixivタイアップ「推し」×ヒミツの恋愛“推し恋”小説コンテスト 優秀賞受賞作品!
短歌好きキラキラアイドル×堅実に生きるヒロイン、秘密のシンデレラストーリー。
私を推しているフォロワーの正体は、超美形アイドルだった。
冴えない日々を送るOL・志乃葉。
唯一の趣味は、SNSへの短歌投稿。
気の置ける友人もおらず、いつも「いいね」やコメントをくれるフォロワーとはただのネット上の関係……のはずだったが――
「ファンでした。会いたかった!」
そう言って志乃葉の前に現れたフォロワーは、なんと人気急上昇中の超美形アイドル・詠人だった!!
近づいてはいけないはずなのに、名前を呼ばれるたび、優しさに触れるたび、ミルクティー色の髪が揺れるたび、彼に惹かれていく。
しかし、元カレとの再会、冷酷マネージャーの登場、次々起こる事件が二人に厳しい現実を突きつける。
アイドルと一般人、交わるはずのなかった二人の恋の行方は⁉
著者プロフィール
静岡県出身。湯河原近郊に住んでいたことがある。
コンテスト開催概要
今日も今日とて推しが尊い。
推しがいる世界に生まれただけで、私の人生は輝いている――ハズだった⁉
雲の上の存在との思いがけない出会いからはじまる、めくるめく運命を紡ぎだせ!
アイドル、2次元キャラ、アスリート、2.5次元俳優、VTuber……
対象のジャンルは不問。「推し×恋愛」をテーマにした創作小説を募集します。
BL・百合も大歓迎!
連載第1回記事 はこちらから👇
【フォロワーとの邂逅】「あの」突然SNSのアカウント名で呼ばれて思わず振り返る。声の主は、どこかで見た覚えのある顔だったが…?【小説】
著者インタビュー
コンテストについて
Q.コンテストに応募されたきっかけを教えてください
その日はいつものように「推し」への熱い想いを二次創作に昇華しようとするところでした。
そこへ、たまたま目に入ってきた「推し×秘密の恋愛」というコンテストのテーマ。
「推し」も「秘密」も大好きなので(ただの恋じゃなくて「秘密」っていうのがツボです)、応募先を探してた、というよりはこのテーマがぴったりハマり、思い付いた内容を書きたいという衝動に駆られました。
その後改めて主催様や応募要項を確認して、せっかくこのテーマでできた妄想だしな、とハッシュタグをつけ応募をしました。
Q.受賞を知ったとき、どう思われましたか?
驚きました。ウッヒョー。
というのも「いいね」や「PV数」が少なく、私よりも多い方なんてたくさんいたからですね。数字が少ないものでも、一件一件見てくださってるのか、と。
今まで画面の外の人たちには小説を書いてることを言わなかったのですが、さすがに口が緩み、隣にいた家族に話すほど興奮いたしました。
制作について
Q.制作中に大変だったことはありますか?
私の場合は時間の確保でした。
本文の内容云々ではない、というのは商業化にあたり作品の内容と方向性を、編集者の方が具体的に教えてくださったからですね。
「想定読者層がこの年代なので……」「このキャラの過去を……」など今まで考えていなかったことを一緒に考えてくださり、胸キュンを増やす、キャラクターをさらにかっこよく!などやるべきことをやりやすくする手立てをくださりました。
時間の確保については、某ゴールドのパッケージのビタミン剤を夜のお供にすることで解決しました。すごいですあれ。箱買いしました。
Q.編集者とのやり取りの中で、印象に残っていることがあれば教えてください
すごい多い! どうしよう、担当のお二方、好き!
ここだけ五ページぐらいいただいても?
と、編集の方々の人間的な魅力について語り感謝をお伝えしたい……というのはメールだけに留めておいて、制作面でのやり取りについて。
私はそれこそ「推し」に熱中していたので、推し以外の界隈には疎かったんですね。
「こういうアイドルがいますよ」ということや「雰囲気的にこういう作品が今後参考になるかもしれません」と教えていただいたのは助かりました(その作品は今も好きです)。
また、驚いたのは進む物語に合わせた各人物の心情や状況などを表にしていただいたことですね。ここまでするの!?と。シーン分けとその心情、めちゃっくちゃ細かかったです。
それだけ「登場人物」じゃなくて「生きてる人物」として捉えてくださってるんですね。こういう風にしましょう!という改善点と、感想をたくさんいただき感動しました。
自分がわからないことをウェブミーティングで具体的に話してアドバイスをくださったこととかも覚えています。
あと、これはもう! なんと言っても、本文の最後の文章についてですね!
本文の最後、幕引き! どう書こうか思い悩み、どうしても校正期間に決められず、どの文章で締めましょう?と候補をいくつか送らせていただいたところ「あちらもそちらも良いですが、こちらが良いと思います」とご意見をいただいたことですね。
「その方がすずきさんらしいので」と。
その言葉に心強さを感じ胸を熱くしながら、キーボードに打ち込みました。
作品について
Q.ここに注目して読んでほしいというところはありますか?
オタクだった私が妄想して熟成させた「確定ファンサ」シーンや、デートでの男の人たちの振る舞いです(笑)
車で迎えに来られたいしスマートに案内されたい〜と夢を詰め込んでるので、そういったシーンですかね。それぞれの「好き」の伝え方の違いにもこだわっています。
あとは先ほど触れた本文の最後の文章です。読後に思い返していただけたら嬉しいです。
Q.作品に込めた思いを教えてください
どんな女の子も幸せになれ!という願いを込めています。
これは一人の女の子が愛のおかげで変わっていく物語なので。ガラスの靴が割れても、その破片を自分で買ったスニーカーで踏み締めましょう。蹴散らしていこうぜ。自分で歩ける女は強い(しかし迎えに来させる女も好きです)。
Q.作品をどんな方に読んでほしいですか?
二次元、三次元問わず「推し」がいる方々に読んでいただきたいです。
「こういうことされたいよね!?」「こういうことしてほしいよね!?」という妄想を詰め込んでいいます。
「推し」について
Q.ご自身にも推しがいらっしゃるのでしょうか?
います。
二次元ばかりだったのですが、それこそ三次元にも……。
次元は違いますが「ギターを弾く」とか萌えるポイントは共通していますね。なんで音楽をやる男ってメロいんですかね。鳥も歌で求婚しますし、本能?
Q.「推し」とはなんだと思いますか?
あらゆる意味で「燃やしてくるもの」ですね。情熱や、財布も……(笑)
ハイにしてくるし灰になるかもしれないし。
とはいえ今回は「推し」のおかげでいただけた幸運です。書くことへの情熱を燃やす日々をくれたのは推しのおかげです。
最後に
Q.読者へのメッセージをお願いします
生きづらい世の中だけど頑張ろう〜!!
いつかどこかのライブ会場で会ったらよろしくお願いします〜!!
連載第1回記事 はこちらから👇
【フォロワーとの邂逅】「あの」突然SNSのアカウント名で呼ばれて思わず振り返る。声の主は、どこかで見た覚えのある顔だったが…?【小説】