絵本・漫画 絵本 夢幻的 2025.04.19 自分に名前がないことが、わたしはとても気に入った。だって、わたしはなにものでもなく、なにものにでもなれるのだから。 【イチオシ記事】朝起きると、背中の激痛と大量の汗。循環器科、消化器内科で検査を受けても病名が確定しない... 一体この病気とは... 【注目記事】どうしてあんなブサイクと妻が...亡き妻の浮気相手をついに発見するも、エリート夫は困惑。 【人気記事】二ヶ月前に被害者宅の庭で行われたバーベキュー。殺された長女の友人も参加していたとの情報が
小説 『魂業石』 【新連載】 内海 七綺 沼のような目でこちらを覗くおじさん…通り過ぎようとしたら、ランドセルにかけた給食袋を引っ張られ、後ろから口を塞がれた。 茜色の気配が透明な青を少しずつ蝕む帰り道だった。背の高いブロック塀に囲まれた脇道の暗く湿った闇から、男がじっとこちらを覗いている。瞬き一つしない、暗い沼のような目。変なおじさんだ、と雪子は思った。姦(かしま)しく笑っている亜弓(あゆみ)たちは男にまったく気づいていない。そのまま一緒に通り過ぎようとしたら、ランドセルにかけた給食袋をつかんで引っ張られ、後ろから口を塞がれた。叫ぶ暇もなかった。亜弓た…
小説 『拝啓、母さん父さん[注目連載ピックアップ]』 【第12回】 三上 ミカン 「俺のお嫁さんになって」初めて告白された公園でプロポーズ――2度目の公園でのキスはファーストキスよりももっと暖かかった 【前回の記事を読む】彼氏と彼氏の妹とその妹の彼氏の4人で炎天下のなかマンションの屋上でバーベキュー。この夏一番の思い出となった残暑も過ぎて夜になると窓を開けて寝られるほど涼しくなってきた。祐介とは相変わらず毎日会っていた。変わることなく同じだけの愛情を注いでくれる祐介に対して、私にできることは何でもしていた。料理が得意な祐介に習って、定番のメニューは何でも作れるようになった。母にも味わって貰いた…