【前回記事を読む】突然の同窓会の誘い……彼氏を見つけるラストチャンスと揺れる心
第1灯目 ふたりの渚に恋の予感?
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イケちゃんが同窓会のことで思案していた頃、高山市在住のお姉さんも悩み中だった。中学校時代の親友から合コンの誘いがあり、出席しようか断(ことわ)ろうか決めかねていたのだ。合コンなんて専門学校に通っていた頃に数回参加したけれど、特に出会いはなかった。でも、来年には30歳に突入すると思うとチャンスを逃したくないという気持ちもある。
親戚(しんせき)や知り合いからの見合い話なら、事前に写真やプロフィールを確認できる。でも合コンは現地に行くまではすべて未知数……イケちゃんとの旅行先を決めた時のようにサイコロを振って決めようか……仕事中も頭の中がグチャグチャして落ち着かない。
「渚ちゃん、どうした、何かあったか?」
伯父(おじ)さんから聞かれても、伯父さんにアドバイスを求めるわけにもいかない。「うん、なんでもないよ。大丈夫」
仕事が終わり自宅に帰ってからも、ベッドに寝転んで天井を見つめながら思案する。普通の飲み会のノリで参加すればいいと思いながらも、結婚に焦(あせ)っていると思われそうだという考えが行ったり来たりしている。もしかしたら自分の将来に大きく影響するような合コンになるかも……不安と期待の妄想(もうそう)が止まらない。
『イケちゃんに電話して相談してみようか……』
しかし、すっかりお姉さんという立ち位置の自分が妹分の助言にすがるのはいかがなものかと…… 結局は無意識のまま手にしていたサイコロを振ることに決めた。奇数が出たら不参加で、偶数が出たら参加と決めてサイコロを振る。サイコロの目は4だった。なんだか不吉だと思いながらも合コン参加が決定した。