俳句・短歌 句集 母娘 2020.08.19 句集「地雷の如く」より三句 地雷の如く 【第6回】 馬場 美那子 母ひとり、娘ひとり、恋たくさん。 「おひとりさま」とその母の13年を綴るドラマティック川柳句集。 自由奔放にたくさんの恋をしてきた「おひとりさま」な娘。たったひとりの肉親である母は、夫に先立たれて長かった。 ほかに身寄りのない二人なのに、喧嘩して、諦めて、また喧嘩して。恋はすれども、母は捨てられぬ。母への情愛と異性への恋心との狭間で揺れる心情が、おかしみと哀しみを込めながら五七五の17音字に込められた「絆」の物語。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 とれたての男の首を舐めている 咲き方を知ってる花の発情期 幸せのフリルをつける首まわり
小説 『娘からの相続および愛人と息子の相続の結末[人気連載ピックアップ]』 【第10回】 川井 れもん 娘の葬儀代は1円も払わない、と宣言する元夫。それに加え、娘が生前に一生懸命貯めた命のお金を相続させろと言ってきて... 次の日から雄二と2人で、市役所に提出する書類の整理や墓に納骨をするなど、予想以上にやらなければいけない事が多かった。そのためここ数日、私は身体に激しい痛みを感じて我慢できなくなっては休憩して、回復してから行動しての繰り返しだった。それでも、なんとかやらなければならない事をすべて終了させて、やっと直美の遺産相続の手続きをする事になった。この手続きは最初から姉に依頼しており、直美名義の口座がある銀行…
小説 『幸せを呼ぶシンデレラおばさんと王子様[2024年話題作ピックアップ]』 【第4回】 武 さき 不倫した元夫との久しぶりの食事。「今、どうしているの」と聞こうと思ったが止めた。もう関係ないから。 八時十五分会社に着いた。昼休み仲のいい同僚とランチへ。「ねぇ、聞いてもいい。ゆりさん、一人暮らしって寂しくない。ごめんね」と……。「何言っているのよ。全然寂しくないのよ。一人がこんなに楽だって思いもしなかったの。食べたい時に食べて、寝たい時に寝る。自分のペースで出来る、自由気ままですごく楽しいの」自分に素直になれた。ずっと夫と子供の為に生きて生活して来たから、こんな生き方もあるのだと思った。ふっ…