絵本・漫画 児童書 絵本 エンタメ 2025.01.06 「やはりダメか......」今年は麦が取れない。それどころか、魚も動物もいない。飢饉を恐れた長老たちは...... 写真を拡大 写真を拡大 【前回の記事を読む】ぼくの名前はスバル。そしてぼくの相棒、エッグん。ぼくらはお腹がペコペコだったので、おうちに飛んで帰った! 【イチオシ記事】ホテルの出口から見知らぬ女と一緒に出てくる夫を目撃してしまう。悔しさがこみ上げる。許せない。裏切られた。離婚しよう。 【注目記事】「何だか足がおかしい。力が抜けて足の感覚がなくなっていくような気がする」急変する家族のかたち
小説 『ツワブキの咲く場所』 【第3回】 雨宮 福一 「お母さん!」男から私を奪い返しその場から離れるのに必死な母。男たちは女の子を連れて草むらの間へと見えなくなり… 夢と思いたくなるような、凄惨な光景である。私の視界はとめどなく流れる涙でぐしゃぐしゃになり、もはや女の子の表情を識別することもかなわない。アパートから母が飛び出してきた。奇妙なことに、表の騒ぎに今ようやく気付いたらしい。「涼? どこ、どこにいるの!」母がそう呼ばわったけれど、私の姿は大きな草の陰に隠れて見えない。母の目にはむろん留まらず、立て続けに私の名を呼ぶ声がする。「お母さん!」私が叫び返す…
小説 『恋愛配達』 【最終回】 氷満 圭一郎 本当にあの箱には、ぼくと彼女の子の亡骸が入っているのだろうか? 抱えているがダンボール箱の中で、何やらごそごそと動き出して…… 魔女だ、やっぱり。けれどぼくは、そこまで青ざめてはいない。あの時から時間が経ちすぎているせいで、リアリティーが追い付いてこないのだ。付き合っている彼女に「子供できちゃったみたい」と告白されるほどの切迫感はなく、従って雷に打たれるほどのショックなどなく、嘘だろと思い、困ったなとも思ったが、それはあまりにリアリティに欠けているし、真実だとしてもすでに死んだ子なら、堕ろしてくれと懇願するダメ男を演ずる…