夜を駆ける
最初の異変、体と心がだるい時、横になりたいがそこから睡眠に入ってしまうのが恐怖。眠りに入ると体外離脱する。(信じるか信じないかはあなた次第)
体が少しずつ天井に向かって昇っていく、ベッドを掴んでも昇っていく。その気持ち悪さは説明できない。体がベッドから離れ壁へ、壁から天井にそして天井をコロコロと転がる。
天井から落下しそうで大声で助けを求める。
恐怖で目覚めた時、心臓は早打ち、寝汗。私はどうしてしまったのか。
追伸
それからは、天井から空を飛べる、スーパーウーマンになったのだと自分に言い聞かせた。
幽体離脱と体外離脱の違いが分からない。
うろうろ
食欲がない。地震かと思うほどのめまい。
犬の散歩の途中、道に座り込んでしまう。
昼はテーブルに顔を付けうずくまる。
家族への食事の支度は這うようにキッチンへ。
5分が限界で泣きながら料理をする。
あの当時は全てが苦痛でテレビも見られない、電気もつけない。帰宅した人が電気をつける。今考えると家族に迷惑ばかりかけていました。娘に「この家ほんと、暗くねー」と言われた。「ごめんね」としか言えなかった。
追伸
夕方、ひとりでいると不安が襲ってくる。
部屋の中をうろうろする。
手に包丁を持ち、よろけながら疲れ果てるまで歩いた。
【前回の記事を読む】「これは感染症です。旦那さんにも症状があるはず」夫を問い詰めると「俺は通院しているから大丈夫」(あほかこいつ)
次回更新は11月17日(日)、20時の予定です。