〈序章 202×年3月某日(土曜)昼過ぎ〉
これらの例が教えてくれますことは、『国家は体制疲労を起こすが、その時代の支配者層は既得権を持つため、一旦体制が固まると根本的な変革を自ら行う必要性がなくなる』、そこで、『国民自らが、常に主体的に体制疲労を認識し、外圧等により破綻したりするより前に、定期的に体制を見直しできる仕組みを整えておくことが必要』だということになると思います」
「さて、これだけ多くの方を前にしてお話しするのは、実は初めてなので緊張しています。
そして、本日この日を迎えるまでの私個人としての長い道のりもあって舞い上がってしまったようで、私の持ち時間とは関係なく、大学で授業をしている時のように長々と話し出してしまいました。
客席手前ブースに陣取る事務局長から『急げ』とのジェスチャーが先ほどからひっきりなしに続いています(笑)」
(事務局長が「そんなコメント必要?」とつぶやきながら笑っている)
「それでは、これより、この『よなコン』の全体像やプレゼンの進め方のご説明に移らせていただきます。後ろの大スクリーンに映し出されるスライドをご覧ください。
スライド1枚目が、本日のテーマです。
発表いただくのは全部で4つです。これらは、日本国籍を有する全世界の方々より、Web所定のフォームでご応募いただいた1万を超えるアイデアの中から、同じ事柄に集約できそうなアイデアをまとめたものをテーマとし、私が議長を務めます選考委員会で事前論議を行って選んだものです。