その見合い相手であった母親は、山間の大地主の家に生まれ、戦争そのものは回避できたが、女学校時代に農地改革の財産没収で、一家は予想だにしなかった苦労をしたものの、東京に憧れて、高校に入る時に親戚を頼って一人で上京した。戦後のハイカラで自由な教育を受けたからか、都知事選挙で青空バッジを付けたり、信奉する全国友の会活動に勤しむ、リベラルで理想に燃えるタイプだった。年齢が10歳ほど離れていたためか、見合…
[連載]今のこのままの日本でいいのか
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小説『今のこのままの日本でいいのか』【第4回】一粒 野麦
たまたまオルグに出向いていた父親に見初められた母。初々しいシュピレヒコールの姿が印象的だったようで…
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小説『今のこのままの日本でいいのか』【第3回】一粒 野麦
男は黙ってアメフト部、ハレンチ丸出し水泳部男子、(どこがと言われると困るが)学生運動風の弁論部。賑やかな部活勧誘で…
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小説『今のこのままの日本でいいのか』【第2回】一粒 野麦
世直しアイデアコンクール、開幕!―現体制を見直す仕組み。投票するのは、この会場にいるあなたです
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小説『今のこのままの日本でいいのか』【新連載】一粒 野麦
歴史の中で繰り返されてきた"国家リデザイン"。 10万人を超える参加者が新たなリデザインのアイディアに関心を寄せる!