いくら頭で分かっていても、その場で実際に行動することができなければ理解していないことと同じなのです。木の切断面に色を入れることは非常に困難です。なぜなら木の切断面は色をすぐ吸収してしまうから。
これに色を入れるには「根気よく、何度も、何度も繰り返し」同じ作業を行うことです。運営の質も同じです。「繰り返し、繰り返し、できるまで」これを行い続けることが、運営の質を上げる唯一の方法であると思います。
19日目 楽しく生活するためには
老人ホームでの生活を行ううえで「自分と他の入居者」はどのような関係でしょうか。例えば自分と同じ地域の老人ホームに入居することができて、スタッフも入居者の知り合いが多いなどという特殊な状況を除くと、「自分は他の入居者のことを知らない状態」、つまり他人という関係です。
当然、他人であれば、育った環境や価値観も違います。高齢者施設での生活は集団生活ですから、その中で円滑に生活を送るためには、「同じ施設で一緒に生活する他人といかに上手くコミュニケーションを取るのか」にかかっています。
集団生活でコミュニケーションを取ることが上手で、施設内に「友達」を早く作ることができるのは、やはり「女性」です。新しく入居されても、周りにドンドンと声を掛けてお友達を作っていかれることが多いのです。
反面、「男性」は集団生活で人間関係を作っていくのに苦労されることが多いように感じます。私なりに観察していると、やはり男性はフランクに周りに声を掛けることが少し苦手なのかもしれません。