新婚旅行はハプニング続出

甲子園の応援から自宅に帰ってくると、慌てて新婚旅行に出かける準備を進めました。そして八月十五日に新婚旅行に出発しました。

私たちは「夏のヨーロッパ音楽祭」というツアーに参加しました。しかしツアーとは名ばかりで、往復の飛行機と初日と最終日のホテルが決まっているだけで、それ以外はすべてフリーだったのです。ですから、パンフレットを見ても、何も決まっていませんでした。

どこにどうやって移動するか、どの音楽会に行くか、どこに宿泊するかはすべて自分たちで決める必要があり、結婚式のときと同様、私が今度は旅行プロデューサーとして、時刻表や地図を眺めて自ら計画を立てたのでした。

事前に旅行会社から配られたのは、時刻表、ホテルリスト、そして予定記載用の手帳でした。まずは予定していた行き先を予定記載用の手帳に書き込み、準備をしました。

しかし、どんなに丁寧に計画を立てても、すべてその通りにいくわけはなく、予定はどんどん変わってしまうものです、予定記載用の手帳には、赤字で訂正がたくさん書き込まれていました。

例えば、予定していたホテルがとれなかったとか、列車の時間にたどり着けなかったとか、いろいろな不測の事態が発生しました。そして、ツアー参加者十二名とは、初日にドイツのフランクフルトで別れて、最終日のパリで集まるだけでした。

出発前、早くも最初のアクシデントが発生しました。箱崎ターミナルで受け取るはずのパスポートが届いていなかったのです。問い合わせると、成田に届けたとのことでした。やれやれ。

最初の経由地ロンドンでは、言葉が全く通じなくて、乗り換えの便がわかりません。しかもツアー客全員がしゃべれなかったのですから大変でした。何とか語学ができる人を見つけて、乗り換えに成功し、胸を撫でおろしました。

 

フランクフルトでは、ホテルが立派で喜んでいたのもつかの間、翌朝エレベーターが故障。五階の部屋からロビーまで、重い荷物を階段で運ぶはめになりました。

【前回の記事を読む】息の合った演奏がきっかけで、結婚の話題へ。わずか十八日の付き合いで結婚を決める!

次回更新は10月5日(土)、18時の予定です。

 

【イチオシ記事】生まれたばかりの息子の足に違和感。門前払いを覚悟で病院に行くと…

【注目記事】「私の顔を返して、私の顔を返してよ!」鏡に映っていたのは、可愛いワンピースを着た化け物だった…