そのご婦人個々に関する年齢や立場をあえて簡潔に述べると、私の会社の職員は六十代後半で若い頃に一旦就職し、職場結婚の後は家事や子育てに専念し、子どもたちが社会人となったのを機会に再度職業についたものである。

次のご婦人二人は、ともに私自ら出向くことによって話し合った方で、一人は年齢が八十代半ばであって、社会に出て働いた経験もない家庭人そのものによる、正に昔気質の人である。

そして、もう一人のご婦人は四十代前半の方で、やはり働いた経験がなく家事と子育てに毎日奔走している状況の人である。

以上のように、さまざまな年代と立場にあるご婦人たち四人に対し、それぞれ個別的に〝少子化対策〞の問題点や理想のあり方等について、私と一対一で忌憚なく話し合ったものであることを再度申し述べるとともに、私の二度にわたり出版した書籍にも四人全員が目を通してくれたメンバーであるということも一言付け加えておきたいと思う。

さらに、このような状況のなかで私自身にあっては、二冊目の本の内容について男女の〝役割〞と〝義務〞の項目のところで、もう少し「子育て」や「親の介護」に関して踏み込んだ考えを記すべきであった、と出版後に大変悔やんでいただけに、今回の一本の電話から始まった〝少子化対策〞のテーマは、私にとって正に「渡りに舟」の出来事でもあったわけです。

 

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