エッセイ 小説 詩 せつなさ 恋 2024.07.14 嵐の夜も、太陽の注ぐ昼も、霧がかった朝もやの中も、真珠の涙を貴方に届けます。 わたがしに触れたように 【第5回】 小林 世以子 切なくて苦しくて、それでも君に出会えてよかった この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 恋のよろこびと試練、日常のささやかな愛、等身大の自分……鮮やかでまっすぐな言葉がつめこまれた、100篇の詩を収録。※本記事は、小林世以子氏の書籍『わたがしに触れたように』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 雨・涙 Tears of Pearl 真珠の涙を 貝殻に詰め込んで 貴方に届けます。 嵐の夜も 太陽の注ぐ昼も 霧がかった朝もやの中も 貴方に届けたくて。 必死に流れていくように 祈りながら涙を流しました。
評論 『自然災害と大移住――前代未聞の防災プラン[注目連載ピックアップ]』 【第10回】 児井 正臣 壊滅的な被害が予想される東京直下型地震。関東大震災以降100年近く、都内では震度6弱以上の地震は発生していないが... 【前回の記事を読む】無理に人が住んでしまった?100万都市を形成するための地形的条件を満たしていない広島。洪水はある程度予想ができるので事前避難などを行うことによって少しでも被害を少なくすることはできるが、地震は突然やって来る。またその被害も、建物や設備の崩壊だけでなく、津波や火災など広範に及び、さらに電気・ガス・通信・交通機関などのインフラが長期に使えず、復旧にかなりの日時を要することが予想さ…
小説 『29歳、右折の週』 【第8回】 言田 みさこ 「あたし、これ受けたいわ」「受けたいの?でも、話をしようよ。そのほうが楽しいよ…」彼女は見下した顔つきで返答の必要なしと考えた 【前回の記事を読む】「どうも、こんちわ」許婚が連れられてやってきた。親友は挨拶もせず、鋭い眼で下から見据えている。「山川です」彼は二度目の軽いお辞儀をした。ようやく理緒子が立ち上がった。「守谷です」好奇心から来るえくぼを作ったのち、尖ったあごを上げ、改めてじろじろと冷笑ぎみに彼を見回した。「初めまして。いつもあさみがお世話になってまして――」そう山川が話し始めるや、あさみは彼の腕をつかんでホール…