第2章 経営と補助金の関係

リスクを極力取り除く

経営者にとってのリスクは何か?

資金繰りに常に目配りしながら、すぐに使えるお金つまり先行投資できる資金を貯めておいて、チャンスが来たらすぐに対応する。

チャンスが来たら、ヒト・モノ・カネを集中させて、一気に市場を取りに行きます。

逆に競合他社に出遅れてしまった場合は、売り上げを伸ばすチャンスを逃すばかりか、自社のお客さんを取られてしまう可能性もあります。

次に、経営者は家賃や従業員の給料を払って商品やサービスを作っているわけですから、売れなければ赤字になります。

今月お金がないからといって、従業員の給料を払わない、ということはできないわけです。黒字経営を常に心がけている経営者は、赤字に特に敏感です。自分の判断一つで会社が傾くこともあるのですから、その悩みは尽きません。

特に、先行投資をした事業が全く利益を生まない場合、先行投資した金額が無駄になるだけでなく、会社の人の負担も増え、会社が疲弊してしまいます。

これらのリスクを極力なくすことが、補助金を使いこなしている経営者の特徴と言えるでしょう。

先行投資額の検討

補助金を申請する時、必ず行うのが、先行投資額の検討です。

計画をつくる中で、いくら費用がかかるのか、そしてその先行投資がどれだけ利益を生むのかを計算します。

このとき誰でも、できるだけ費用をかけず、もっと利益を最大化したいと思うはずです。補助金の金額を計算する時、参考にするのがそれぞれの経費の見積書です。