第2章 経営と補助金の関係
経営者のアイデアを見える化したものが事業計画書
最低限考えておきたいこと
計画とは、将来成果を上げるために、今日やることを決めることです。
事業を大きくするための計画を具体的に書くことが、成果を上げるためには大事なんですね。
天然素材を使ったシャツブランドを展開している企業を例にして三つのポイントを考えてみましょう。
①売り上げを伸ばすためになにをすべきか?
現状は、シャツの製作はスタッフの手作業で行っています。販売はオンライン販売のみで行っており、店舗販売はしていません。
このとき、売り上げを伸ばすために何をすべきでしょうか?
もしオンラインからの注文が殺到しているのであれば、スタッフを新しく雇ってシャツの生産量を増やす方法があります。
ほかには、シャツの製作手順を見直して、部分的に外注や専用機械を導入することで一人のスタッフが製作できる量を増やこともできるでしょう。
また、注文数が想定よりも伸びていないのであれば、インターネット広告やポップアップストア出店などが考えられます。
もちろん、すべて一度にできるのが理想的かもしれませんが、実際は時間も資金にも限りがありますので、この中から一番効果が出る取り組みに集中しなければなりません。
今回は注文をより多く受けるためにブランドのことをより知ってもらう施策に集中すると仮定しましょう。
②そのためにどのような先行投資が必要か?
インターネット広告を使って収益を上げるためには、どのような先行投資が必要でしょうか?
インターネット広告にも色々な種類がありますが、本質は「多くの人の目につくところに商品を掲載する」ということです。
掲載する商品の魅力を説明するために、広告をクリックした後に出てくるランディングページの作成費用が必要かもしれません。
また、より商品の魅力を伝えるために、プロに商品の写真撮影を依頼する方法もあるでしょう。
このように、インターネット広告を行うためには、単に広告費用だけではなく、広告する媒体自体も作っていく必要があります。
では次に、ポップアップストアを展開する時にはどのような費用が考えられるでしょうか?
考えられるのは、ポップアップストアの出店費用、テナントを装飾する工事費用、ポップアップストア開催を知らせるSNS広告などが考えられます。
ほかにも、アルバイトなどを雇う必要もあるかもしれません。
また、ブランド紹介のために、ブランドの名刺やチラシなどをデザインする費用も必要かもしれません。
もちろん、印刷代もかかります。
どのような先行投資が必要になるかイメージがつかない場合は、ほかの企業が行っている広告やポップアップストアを見に行くことをお勧めします。
きっと見落としている費用が見つかるはずです。