同じように、男性の高齢無職単身世帯の実収入と実支出から家計収支をみてまいります。
図6のように、男性の高齢無職単身世帯では、実収入163,492円と、実支出162,603円の差額から平均月間収支で889円の黒字です。収入の内訳をみますと,公的年金などの社会保障給付は149,802円で、実収入に占める割合は91.6%となっています。
男性の高齢無職単身世帯の平均月間家計収支を確認しますと、退職後の老後生活で経済的に大きな不安を抱く要素はありません。
ここまで、「65歳以上の夫婦のみの無職世帯」、「二人以上の無職世帯」、「女性の高齢単身無職世帯」、「男性の高齢単身無職世帯」という世帯類型別に、実収入と実支出から、家計収支をみてまいりました。
総務省の2019年全国家計構造調査の結果からみますと、経済的な面からは退職後の老後生活に大きな不安を持つ要素はありませんでした。