2章 お金の不安

3 経済的にゆとりある老後の生活費とは

図7のように、共働き世帯の年金月額は、約27.8万円と推定しました。基礎年金を含む男性の老齢厚生年金の約16.9万円と、女性の基礎年金を含む老齢厚生年金の約10.9万円の合計額です。

片働き世帯の年金月額は、約23.5万円と推定しました。基礎年金を含む男性の老齢厚生年金の約16.9万円と、女性の基礎年金約6.6万円の合計額です。

生命保険文化センターの令和元年度「生活保障に関する調査」では、単身世帯については男女別のデータはありません。

単身世帯は、男女別に差はなく、男性の基礎年金を含む老齢厚生年金約16.9万円を単身世帯の年金月額と想定しました。

生命保険文化センターの令和元年度「生活保障に関する調査」で、「公的年金だけでは不足するゆとりある老後生活費」を把握します。

◆試算例Ⅰ 夫婦共働き世帯のケース 

ゆとりある老後生活費月額417,000円(注1

  -夫婦共働き世帯の公的年金平均月額278,000円(注2

  =年金への平均上乗せ額は月額139,000円

夫婦共働き世帯のゆとりある老後生活費の平均月額417,000円のケースを基に、30年間の公的年金への「経済的にゆとりのための上乗せ額」を計算します。

139,000円×12カ月×30年=5,004万円

30年間の合計不足額は、約5,004万円となります。

◆試算例Ⅱ 夫婦片働き世帯のケース 

ゆとりある老後生活費用月間395,000円(注3

  -夫婦片働き世帯の公的年金月額235,000円(注4

  =年金への平均上乗せ額は月額160,000円

夫婦片働き世帯のゆとりある老後生活費の平均月額395,000円のケースで、30年間の公的年金への「経済的にゆとりのための上乗せ額」を計算します。

160,000円×12カ月×30年=5,760万円

30年間の合計不足額は、約5,760万円となります。