【前回の記事を読む】医学部生時代は人格形成に最適!クラブ活動などでコミュニケーション力を強化
3 医学部教養で自由な学習を
③医学部生だって大学生
大学生の場合には、ボランティア活動はまったく個人の自由です。ボランティアをするチャンスはいくらでもあります。それが困っている人々を助け、社会の貢献になるなら、喜ばしいことです。活動に取り組む人々も、それぞれに満足できるでしょう。
社会的に困っている人々に、どのような形で手を差し伸べることができるか、真剣に考えてみてほしいものです。小さな活動でよいのです。大学生の場合には時間も余裕もあるでしょうから、少しでもこのようなボランティア活動に参加してみてはどうでしょうか。
1995年に阪神淡路大震災がありました。その折に多くのボランティアが全国から集まり、被災された方々には大いに役立ったと伺っています。さらに2011年に東日本大震災がありました。
その折にも、日本中から多くのボランティアが駆けつけ、被災された方々を助けました。その時に阪神淡路大震災で被害にあわれた方々が、次は自分たちが助ける番だ、として参加されたと伺い、うれしい気持ちになりました。
このように有意義な大学生活を過ごしてきたかどうかは、その後社会人としての素養ともなります。医学部生に限らず、大学生として将来の社会人としての教養と、人間関係を尊重する素養を、身に付けることは重要だと考えています。
そして医療人として生命の大切さへの理解を深めることが大切です。そのための教養の期間は、どの学部でも大切に過ごしてもらいたいものです。
旅行の好きな学生さんも、多いのではないでしょうか。大学受験も終わって、2、3年目から始まる医学実習などで多忙になる前の教養時代こそ、自分の自由な時間が豊富に持てます。
この時期に日本各地の風光明媚な箇所を、自由に回るのはよいものです。全国各地に隠れた名所、旧跡があります。これらを存分に堪能してください。もちろん歴史的名所だけでなく、自然の雄大な風景を堪能するのも魅力的です。
またショッピングや温泉などを楽しむこともできます。山歩きもよいでしょう。気の合った友人と回るのもよいし、一人で気ままな旅をするのもよいでしょう。また海外旅行に行くのもお勧めします。
若いうちに海外に出向くことで、なにより自分のまわりの日本での生活が、いかに安全で恵まれているか、他方かなり限定されているか、に気づくかもしれません。今後視野を広げる必要性を感じることも大切でしょう。
旅行に出やすい大学生時代に、思い切って日本を飛び出して海外を自分の目でみてみてはどうですか。自分自身のまわりの環境を、少し異なった観点から再評価する価値はあると思います。なお海外での留学生活については、別の項目で説明します。