エッセイ 絵本・漫画 歴史・地理 絵本 戦争 2023.07.17 運動靴の配給くじに当たって大喜び!お母ちゃんに早く見せたくて 私の戦争体験 【第5回】 坂田 朱美 | 德重 心平 平和に暮らせることって、当たり前じゃないんだ この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 ある夏の日、私の家に爆弾が落ちてきた――。どれだけ時間がたっても、決して忘れてはいけない実際にあった物語。※本記事は、坂田朱美氏・德重心平氏の書籍『私の戦争体験―三歳からの記憶―』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 【前回の記事を読む】復員した父が差し出した金平糖と乾パン…「戦争は終わったんだ」と思った瞬間 私の戦争体験記
小説 『アイアムハウス』 【新連載】 由野 寿和 静岡県一家三人殺害事件発生。その家はまるで息をするかのように、いや怒っているかのように、大きく立ちはだかり悠然としていた 午前十一時。サイレンを鳴らさず、車両は静岡県藤市十燈荘(じゅっとうそう)に到着した。静岡中央市にある県警本部から十燈荘までは、藤湖をぐるっと大回りして藤市経由でトンネルを通り、小山を登ることになる。藤湖を見下ろす高級住宅街、十燈荘は、土曜の昼だが活気はない。既に外部への交通規制が敷かれているとはいえ、不気味に静まり返っている。ここで殺人事件があったことを、住民達が知っている気配はなかった。その家…
小説 『空に、祝ぎ歌』 【第24回】 中條 てい 見覚えのない巾着袋。開けてみれば、札束が二つ。―あの2人がかなりの金を巻き上げていたことは知っている。これだけあれば… あの部屋は、知り合った男の部屋だった。自分の部屋、と言ったのは嘘だ。男は外国人で、就労期間がすぎると一旦国に帰るが、二、三か月すると今度は別の人間のパスポートを持って戻る。とんだ不法滞在者だ。友だちの兄、というのも嘘だ。ジョジョの女……これはそうだった。二人に部屋を提供したのは男が国に帰って留守の時だった。戻った男が荒らされた部屋を見たら怒るにきまっている。キーラは逃げようと考えた。自分の荷物を…