小説 『愛され未亡人の、湯けむり恋物語』 【新連載】 月川 みのり “ある条件”さえのめば、月給32万円のハロワ求人…娘に見せると震える声で「月に1度は必ず帰ってこれるんだよね?」と… 洗濯物を取り込みながら、栗原よし子はため息をついた。3月の風はまだ冷たい。ベランダから見える団地の桜は、まだ固い蕾のままだ。3年前、夫の正志が膵臓がんで逝ったあの春も、こんな風が吹いていた気がする。あれから季節は3度巡り、よし子は48歳になった。白髪が増えた。目尻の皺も深くなった。鏡を見るたびに、自分が老けていくのが分かる。それでも構わなかった。見てくれを気にする相手など、もういないのだから。テ…
小説 『背徳と熟愛のはざまで』 【第2回】 水沢 むつき 教師の身で通い詰めた、女性専用サービス…そこで出会った施術師は、「女性を幸せにする事が好き」で… 【前回の記事を読む】47歳バツイチ教師の私が溺れた“やめられない快楽”――年下の彼との恋は破滅か、それとも……僕は、いろいろあったけれど、いつも周りの人には恵まれて生きてきたと人生を振り返る。人生の副業に女性用風俗(略して〝女風〟)のセラピスト〝K〟として、生きている〝僕=淳一〟。僕の人生はそれなりに辛いこともあったけれど、いわゆる普通の人生を楽しく生きてきた。就職した営業の仕事でも、業績を上げ…