──この地球はぼくのものだ。だからぼくはごみを拾い、その分別を怠らない。すべてはぼくのものであるこの地球を守るためだ。ぼくは樹を大切にする。ぼくは海を大切にする。この地球に生息するすべてのものを慈しむためには、それらが不可欠だからだ。
ぼくがこの地球という惑星の中心にあり、ぼくがこの地球をコントロールしている。ぼくの価値は、少しだけだがこの地球の価値を上回っている。だからぼくは、この地球という惑星をまるで妹のように扱う。
ここはぼくの家であり、またぼくの家族が暮らす故郷だ。美しく、か弱く、そして限定的だ。だからぼくはストイックであり、対象を循環させることに気を配る。ここでは何も拡大しない。ぼくはすべてを受け入れる。妹の罪も許す。もし必要であれば、ぼくの腎臓の片方も妹にあげる。この地球はぼくのものだから、ぼくはこの地球を守らなければならない。
そこに他人の仕事はない。すべてぼくの仕事だ。ぼくがこの惑星を守る。ぼくは交渉する。抵抗もする。時に従うが、時に抗い戦うこともある。ぼくは妹を守らなければならない。妹が無事成長できるか否かは、まさにぼくにかかっているのだ。
ぼくは認識し決断する。自分の不都合を妹に押し付けるようなことは決してしない。妹は従順でぼくに逆らったことなど一度もない。だからぼくも、妹がこれまでとは違った素顔をもし見せたとしても、それを咎めることはしないだろう。ぼくは、ぼくが妹を守っている限り妹が、ぼくを支持してくれることをよく知っている。
ぼくは、ぼくの言葉も行為もそれが妹を守る善の行為である限り、最終的には、認識は合理的に蟠りを解消するであろうことを信じている。ぼくが妹を守り、妹がぼくを支持する。そこでは内側に向かうエネルギーと外側に向かうエネルギーとが拮抗している。だから精神はほぼ常に凪を維持していられる。
きっとこういうことだ。ぼくと妹とをつないでいるものは愛だ。