新しい日本人、大袈裟に言えば、そういうことだ。だから、私は彼から目を離すことができなかったのだ。彼は実に多くの示唆に富んでいる。彼は永遠であり、価値の限界の模索であり、また青春への回帰である。私もそうだが、彼もまた無常を支持しない。無常は信仰の障害でしかなく、神の普遍性を著しく棄損せしめる。瞬間は永遠と離反し、私たちは存在の機軸を失う。そして、それを回避するために決して避けては通れないのが愛の問…
[連載]ぼくの地球
-
小説『ぼくの地球』【第12回】織部 和宏
彼は永遠であり、価値の限界の模索であり、また青春への回帰である。
-
小説『ぼくの地球』【第11回】織部 和宏
結婚という究極のロマンティシズムを目指し「愛、住み分け」に軸足
-
小説『ぼくの地球』【第10回】織部 和宏
秩序が維持されることで循環が実現し、万人に可能な限り平等にチャンスが与えられる
-
小説『ぼくの地球』【第9回】織部 和宏
自由は、個の可能性を追求する権利を担保するためにこそあると定義するならば…
-
小説『ぼくの地球』【第8回】織部 和宏
希望はきっとある。「善の」行為の繰り返しである新しいコミュニケーションのなかに。
-
小説『ぼくの地球』【第7回】織部 和宏
人生はあまりにも短く、克服を達成した時には、もう薄暮である
-
小説『ぼくの地球』【第6回】織部 和宏
「青春」が事務的なものに変化する瞬間。進学や就職が「好き」を取引にしてしまう。
-
小説『ぼくの地球』【第5回】織部 和宏
夢を実現させるための創意工夫は意思を育む
-
小説『ぼくの地球』【第4回】織部 和宏
「だからぼくは、この地球という惑星をまるで妹のように扱う」
-
小説『ぼくの地球』【第3回】織部 和宏
善の必要性に気付いていなかった彼を「精神的な世界へと導いた」出来事
-
小説『ぼくの地球』【第2回】織部 和宏
【小説】その姿を一目見て…「彼は青春の彷徨の末にある境地に達した」
-
小説『ぼくの地球』【新連載】織部 和宏
50代の男の目の前に現れた彼は「若い頃の自分に生き写し」だった