【雪と氷の魔法の季節】に送る詩

「僕らの本当の名前」

うまくできなくて ごめんね

申し訳なさそうに 君が言う

待たせてごめんと また他の誰かが

別に悪くも遅くも ないのだけれど

これお願いと言うと

黙って笑顔で 引き受ける

不都合あったら言ってねと 言うけど

焦りが透ける笑顔で ただ君はうなずく 

こんな上っ面ばかりの世の中で

真面目さに 窒息しそうな顔が見えるよ

やるべきこと 一つひとつに縛られて

一つひとつに 自分を砕いてく

そんな君の名前は ひかり

明るさを装った暗黒ばかりの中で

自分の闇を 謝る光が見えるよ

大きな光に なれないからと

暗黒の世界に 懺悔を続ける

君は笑顔の裏で 神の名を呼ぶ

どうかこの卑しき闇を払って下さいと

与えられる 一つひとつに贖罪を託し

一つひとつに 自分を殺してく

そんな君の名前は ひかり

暗闇に揺れる 小さな灯たち

その光が 世を照らす

気づかないだろうか その福音に

一つひとつが 聖なる光 

光に満ちた存在の名を呼ぼう

それは 君自身の名前

暗闇に揺れる 小さな灯たち

一つひとつが 世を照らす

そんな君の 僕らの

本当の名前は ひかり