エッセイ 小説 詩 2023.07.12 詩集「まかろんのおもちゃ箱」より三編 まかろんのおもちゃ箱 【第12回】 まかろん キラキラとかがやく言葉の世界にようこそ! この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 季節の移り変わりや自然の美しさ、命のきらめき、日常で起こる不思議な出会い......。前向きに生きていくために、そっと背中をおしてくれる言葉たちがここにある! 心がおどる幻想的な世界がつめこまれた、全38編からなる詩集。※本記事は、まかろん氏の書籍『まかろんのおもちゃ箱』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。 【雪と氷の魔法の季節】に送る詩 「夜」 夜に向かって 窓を開ける 軽やかになった 夜風が揺れる もうじき 桜が咲くだろう まだひいやりする風に 春を想う 家々包む宵闇の 灯りの向こう 遠くの桜 ひらり 心に花びら吹きこむ 夜風が届ける 春の約束
エッセイ 『Passengers 過ぎ去りし人たちへのレクイエム[人気連載ピックアップ]』 【第12回】 桂 真風 警察から「Nさんの主治医ですか。彼女が昨夜自宅で亡くなって」と電話…その瞬間、私は彼女の死因が分かった。彼女は退院後… 【前回記事を読む】そっと乱れた毛布を直し、「午後4時38分に亡くなられました」と家族に低い声で告げ、一歩下がって手を合わせ頭を垂れた革のジャンパーを着た、いわゆる“ヤンキー”風の外見とは異なり、言葉遣いは丁寧で質問は的(まと)を射ており、彼への印象は時間と共に好転していった。一方、彼女は突然自分を襲った不幸に圧倒されているのか、やや乱暴な受け答えに終始し、時にふてくされて攻撃的でもあった。「わか…
小説 『ルイセイⅠ』 【第4回】 爽南美 ルリア 「死んでしまったと思い込んでいるの?」身投げした覚えもないのに…謎の部屋に案内された私は、風呂に入らされて…… 【前回の記事を読む】好きだった宇宙船も、お気に入りのゲストルームも、見覚えのある彼も――私は何も思い出せないリフィエラが壁に組み込まれたパネルを操作すると、ふかふかの寝台とテーブル、水晶で造られた浴槽が現れた。そこへ、人の形に似たロボットが入って来て、無言でジュランに一礼した。ぎょっとしている彼女に、「この侍従とあなたは仲良しだったのよ」と、リフィエラはパール色の頬に、薔薇が朝露で潤うような気高…