助成金に似た制度
助成金の性質を一言で表すと「国の方針に協力してくれたら、支援します」というものです。主に会社員の雇用や待遇を良くしていく企業がもらえるため、会社員の生活を守るために一役買っているんですね。
これに似た言葉で「支援金」「協力金」「給付金」などの制度があります。新型コロナウイルスが猛威をふるった2020年頃から話題になりましたよね。
これらの制度は、名前こそ違いますが、助成金と本質は似ています。「コロナのせいで売り上げが下がった」「時短営業に協力した」など、国の方針や経営状況が条件とマッチしていれば、臨時収入がもらえます。補助金を将来の事業拡大の攻めのお金とするならば、助成金などは現在の雇用や経営に対する守りのお金と言えるでしょう。
ただし、助成金などを活用するときに気をつけてもらいたいのが、どうやって申請したら良いかわからないことが挙げられます。もらって自由に使えるお金だからこそ、条件が非常に厳しく、わかりづらいことが多いです。
このときにまずお勧めしたいのが、最寄りの商工会議所に相談しに行くことです。商工会議所とは、地元の商工業の発展のために経営に関するさまざまなサポートを提供している公共経済団体です。会員制を導入しているので、会員以外にはサービスしていないと思われがちですが、実は会員ではない経営者の相談なども対応してくれます。
もし相談先に困ったら、インターネットで「秋田市 商工会議所」など、市町村名を入れて検索してみてください。
すぐに最寄りの商工会議所が見つかると思いますよ。
助成金を申請する時の注意点
一見、補助金よりも助成金のほうがお得なように見えますが、注意しなければならないことがあります。それは「そもそも助成金の種類が少ない」ということです。
通年募集しているのは従業員の待遇改善などを行う厚生労働省の助成金くらいです。新型コロナウイルスによって時短営業をお願いしなければならない時など、よほどのことがない限り助成金、支援金、協力金などは新しくつくられません。
ですので、助成金の条件に自分の会社が合っていれば、積極的に活用してほしいのですが、助成金を受給できるチャンスは基本的に少ないと思ったほうが良いでしょう。
もう一点、注意してほしいのが、不正受給は絶対に行ってはならないということです。「少し書類をつくり直せば申請できる」などとは考えてはいけません。
これは、嘘をついて国からお金を騙し取ることにほかなりませんので、非常に重いペナルティが課せられます。お金の返還はもちろんのこと、不正受給をした企業や協力した税理士、社労士の実名公開がなされ、悪質な場合は刑事告発などもありえます。
これは補助金にも言えることですが、果たして本当に申請するための前提条件を満たしているのか、慎重に判断しましょう。