憂きことも悲しきこともなきままに雪積む夜をひとり醒めいる
喜びも悲しみもなき今日であり蒼穹の涯に夕陽落ち行く
独り居の淋しさ辛さ語りくる電話いつしか夕暮れとなる
心かが折れてしまいそうなとき、
寄り添い支えあう、心の歌。
原爆の悲劇、夫との死別、複数の病との闘い……。時代に翻弄されながらも困難と向き合った歌人が、自らの経験を生きる糧に代え、詠みあげる709首。平和で豊かな未来を願い、いまを生きる人に伝えたいメッセージを、連載にてお届けします。
憂きことも悲しきこともなきままに雪積む夜をひとり醒めいる
喜びも悲しみもなき今日であり蒼穹の涯に夕陽落ち行く
独り居の淋しさ辛さ語りくる電話いつしか夕暮れとなる