【前回の記事を読む】「約束」が脅しになる?𠮟る前に知っておきたいしつけの法則

ほめるしつけ

恐らく最も難しいしつけだと思います。

甘くもなく厳しくもなく適切にほめるためには、子どもの成長を十分に把握していなければできません。成長をほめるために、子どもの成長に十分な関心を向けていることにも意味があります。

半年前からできていたことをほめられてもあまり嬉しくないでしょうし、「何を今頃になって!」と腹が立つかもしれません。タイミングよく、正当に適切にほめられたという体験として心のなかに染みこむことが大切です。ほめすぎや親の無関心といった極端な態度にならないように「ほどほどのほめ方」をすることは難しいものです。

1日のなかで叱られた回数よりほめられた回数のほうが必ず多くなるように接しましょうという考え方があります。

これは、1日2回以上ほめるならば、1回くらいは叱ってもよいという意味にも聞こえますが、叱るためにほめるのではありません。ほめ上手になってください。ほめられることは、お世辞とわかっていても悪い気はしないものです。嬉しい体験、よい体験を求めて努力する態度を養うためにも大切な積み重ねの体験になります。

一方で、 “ほめられ上手”とはどういうことでしょうか。自分の努力をアピールする力でしょうか。認められたいための努力はいけないことでしょうか。“ひたむきな努力”が評価されるのではないかと思いますが、アピールする力も必要かもしれません。

やがておとなになって、誰も努力をほめてくれなくても、「自分ながらよくやったよ」と内心自分をほめることができるようになるとよいですね。