本書で伝えたい、DXの意義

この本で、私は2度の転職と起業・経営を通じてビジネスにどのように対処してきたのか、今後、進展する社会のIT化にどのように対処すべきなのかをお伝えしたいと考えています。本書執筆時点でまだ52歳と若輩ではありますが、これまで経験してきたことは、僭越ながら多くの方の参考になるのではないかと自負するところです。

読者の皆さまの手がかりとなると考えた提言を、成功事例としてのGIGAスクール構想参画事業はもちろん、私自身とアジア株式会社の経歴とともに記しました。

特に私が推奨するDX(Digital Transformation /デジタル技術による変革)、なかでも今後のDXに不可欠なRPA(Robotic Process Automation /ロボットによる自動化)、AI‐OCR(Artificial Intelligence - Optical Character Recognition /人工知能による光学文字認識)については紙数を割くとともに、ビジネスパートナーとしての中国企業とのつきあい方、脱日本型ビジネスのヒントについて、私の考えるところをできるだけ詳細に綴っています。日本のビジネスシーンは大都市が中心になってずっと動いてきました。

けれども、地方の会社が無力なわけではありません。ICTによって、ビジネス拠点どうしの距離が障害にならない時代にどんどん進んでいく今後、地方の会社であってもやり方次第では、ビジネスの主役とまではいかないながらも、日本経済のなかで重要なポジションを占めることができると、私は考えています。