【前回の記事を読む】「地震、台風、人災…あらゆる天変地異を体験した男が考える「会社経営が存続したワケ」

創業そして解散

十数年あと、分業制のような風潮(ふうちょう)がはびこって、たしか、“ガン”とか“ゴン”とか言う、てこ入れの外人経営者の手法だったと思うが、たちまち日本中に広まって、同時に企業の系譜(けいふ)は“ズタズタ”になった。企業間の関係が“(もく)構造(こうぞう)”から“蜘蛛(くも)()”になってしまった。本人はとにかく、取引には情実を一切断つのが肝だと見えた。それと大いなる変化だ。

そうなればそのうち“インバウンド”が“インベーダー”になるのだろう。現に裏の土地は大陸(たいりく)の外国人が買って塀を巡らしたから、そこは、塀のうちは大陸の“飛び地”になった。

いっそのこと、過去の大統領経験者をスカウトして、日本の政治を任せたらどうだろうとさえ。でなければ今行うべきは国会の民営化だろう。派閥(はばつ)は、系譜(けいふ)は、もうどうでもいいとつい投げ遣りになる。それにしても政府にある既得権(きとくけん)とは何だろう。

それ以来、友人に素気(すけ)なくされてから、大いに自立(じりつ)できていない自分を()じ、()やんで、全く一切営業を表立ってはしなくなった。それが(あり)地獄(じごく)だ。口はあるからつい口営業はするが、そのたびに自己(じこ)嫌悪(けんお)に陥る。所詮(しょせん)物乞(ものご)いだと。それが乞食に(もと)るとも。