つぎの日、ジャックとお母さんは、二つぶ目の まほうの豆をまきました。
あっというまに、豆の木は、雲の上まで育ちました。
「今日も上まで のぼってみるよ、お母さん、まっててね」
ジャックが 巨人のおしろにつくと、おくさんが出てきて言いました。
「おまえは、歌が 歌えるかい? できるかい?」
「うん、いいよ。ぼく、なんでもできるよ、がんばるよ」
ジャックは、明るく大きな声で 歌いました。
すると、かべにかかっていた金のハープが、ひとりでに鳴りはじめました。
きれいなハープの音色と、ジャックの楽しい歌声に、巨人もおくさんも おおよろこびです。
「これは、まほうのハープだよ。おれいに、おまえにあげよう」
ジャックは、まほうのハープをかかえて、豆の木をおりて、家に帰りました。
ジャックが家につくと、豆の木は、しぼんで消えてしまいました。
ジャックとお母さんは、金のハープの音色にあわせて、楽しく いっしょに歌いました。
つぎの日、ジャックとお母さんは、三つぶ目の まほうの豆をまきました。
あっというまに、豆の木は、雲の上まで育ちました。
「今日も上まで のぼってみるよ、お母さん、まっててね」
ジャックが 巨人のおしろにつくと、おくさんが出てきて言いました。
「ニワトリの せわを しておくれ? できるかい?」
「うん、いいよ。ぼく、なんでもできるよ、がんばるよ」
えさをあげたり、そうじをしたり、ジャックが ニワトリの せわをしていると、一羽のニワトリの 元気がありません。
お口をあけたニワトリの、のどを のぞいてみると、とげが一本 ささっていました。
ジャックが手を入れて、とげをとってあげると、ニワトリは すっかり元気になりました。
巨人が ジャックに言いました。
「それは、まほうのニワトリだよ。おれいに、おまえにあげよう」
ジャックは、ニワトリをかかえると、豆の木をおりて、家に帰りました。
ジャックが家につくと、豆の木は、しぼんで消えてしまいました。
まほうのニワトリは、毎日 一つずつ、金のたまごをうみました。
それから、ジャックとお母さんは、お金にこまることなく、幸せにくらしましたとさ。