まほうの豆は、すぐに めを出すと、あっというまに 雲の上まで のびていきました。
「ぼく、上まで のぼってみるよ、まっててね」
ジャックは、するすると 豆の木をのぼっていきます。
てっぺんまで のぼると、そこには 大きな 大きな おしろがありました。
門をくぐって、中へ入っていくと、
「おやおや、人間の子どもがいるぞ。 おまえは、だれだい?」
すがたを あらわしたのは、大きな 大きな 巨人と、その おくさんでした。
「ぼくは、ジャック。ぼく、なんでもできるよ、がんばるよ」
明るく元気な声に、巨人は 目を丸くして、
「ワッ ハッ ハッ、おもしろい子だ。それなら、うちの おくさんの おてつだいをしておくれ」
巨人のおくさんが、おねがいしました。
「だんろのそうじをしておくれ、できるかい?」
「うん、いいよ。ぼく、なんでもできるよ、がんばるよ」
ジャックは、だんろを すっかり きれいにそうじしました。
すると、はいの中から、金の石が、たくさん出てきました。
巨人は、そんな小さな石はいらないと、ジャックに、すきなだけ もっていっていいと言いました。
ジャックは、ふくろに たくさん 金の石をつめこむと、豆の木をおりて、家に帰りました。
ジャックが家につくと、豆の木は、しぼんで消えてしまいました。
お母さんは、金の石で、ごはんをたくさん買いました。