「騎馬・ユ支配説」概要

本書のまとめとして、筆者は「騎馬・ユ支配説」を提唱した。その帯の謳い文句は、“「日・ユ同祖論」ならぬ「騎馬・ユ支配説」を提唱!”という、ちょっとオーバーなキャッチフレーズであったが、本文でその説を開陳した部分はない。

この説は二つの支配層を一括りにしたもので、以下の内容を意図した。

1.騎馬民族の一団が朝鮮半島経由で渡来し、古代日本の支配者になった

2.その騎馬集団と一緒にやって来たユダヤ系の人々も、支配層になった

1.については、史料を組み合わせることによって、論理的に証明できる。

 
 

・前方後円墳の被葬者は、当時の支配者であった

・その古墳からは、高度技術により製作された馬具類が、鉄製武器とともに出土する

・『魏志倭人伝』の記述から、当時の倭国に馬はいなかった

・馬のいない倭国では、高度に完成した馬具を作り、改良することは不可能である

・従って馬具類は、騎馬民族の完成品として、馬と一緒に倭国に持ち込まれた

・その騎馬民族の一団が、古代倭国の支配者になり、前方後円墳を築造した