ニシベツ伝記

草野 謙次郎
出版社名:幻冬舎メディアコンサルティング
発行年月:2022年8月31日
判型 電子のみ
価格1,650円+税
舞台は北海道・根釧原野。
かつてよりアイヌ民族から「コタンコロカムイ(村々の守り神)」と慕われてきたシマフクロウは目を疑った。
突然、見たこともない人間たちが押し寄せて、自分たちの住処である森林を伐採し、木々の刈り取られた大地には次々に牛が放たれていったからだ。
時代の流れとともに酪農が拡大し、人間たちのみかけの暮らしがよくなった一方で、シマフクロウとサケの母なる川・ニシベツ川は汚染されてしまった。
この現実を目の当たりにしたニシベツ実業高校・酪農科と水産科の生徒たちは、互いに意見をぶつけ合いながら、問題解決に向けて奮闘する。
実際の調査をもとに描かれた、地域社会の未来を切り開こうとする若者たちの成長物語。
目次
  1. 序章
  2. 一.   朝
  3. 二.  ふ化場実習
  4. 三.  乱闘
  5. 四.  電気伝導度
  6. 五.  シバムギ
  7. 六.  計画発表
  8. 七.  中渡牧場
  9. 八.  硝酸態窒素
  10. 九.  炭酸カルシウム
  11. 十.  陽イオン
  12. 十一. トルイジンブルー
  13. 十二. 河畔林
  14. 十三. 塩化ランタン
  15. 十四. アルミノン
  16. 十五. 中間発表
  17. 十六. 仮説
  18. 十七. 腐植酸
  19. 十八. カリウム
  20. 十九. 校内実績発表
  21. 二十. 実験
  22. 二十一.ニシベツ環境フォーラム
  23. 二十二.コタンコロカムイ
  24. 二十三.農場のひだまりで

掲載記事

著者詳細

草野 謙次郎
一九七一年北海道別海町生まれ。
帯広畜産大学修了。在学中は集約放牧の研究に従事。卒業後農業高校に勤務し、生徒たちとのプロジェクト研究において、酪農経営や草地の実態調査、鳥類標識調査、河川環境や水産業の実態調査など、幅広く根釧地方を総合的に捉える研究を行う。
現在、北海道大学農学研究院客員研究員。主要な研究テーマは、流域土地利用を軸に、持続的な産業活動と自然環境保全のための、課題の本質と実践的な解決法の探究である。