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令和5121日号第1278回
結李花

わたしのSP

判型 電子
わたしのSP

出版社勤務の木賊万里絵は、書店で見かけたある男性のことが忘れられなかった。万里絵はその男性の名前を知らない。
背の高さ、体つき、スーツやネクタイの色、髪型、肌の色、顔立ち。その男性の姿を形づくるさまざまな記憶が、頭の中に立ち上ってくる。
テレビでニュース画像を見ているとき、万里絵は驚きの声をあげる。ある国会議員の真横にいるのは、書店で出会ったその男性だった。彼はSP(セキュリティ・ポリス)だったのだ。ある日、万里絵は仕事で訪れたホテルで偶然、そのSPの釣木沢守と再会し、交流が始まる。
「わたしは釣木沢さんの信頼に耐えうるような女ではありません」
自らの過去に後ろめたさを覚える万里絵を、釣木沢が包み込んでいく。

価格:1100円 +税

目次

  • 1. 二〇一九年十一月
  • 2. 二〇〇九年
  • 3. 二〇一九年十二月
  • 4. 二〇一〇年一月
  • 5. 二〇一九年十二月二十七日
  • 6. 少女時代のこと
  • 7. 二〇一九年十二月三十一日
  • 8. 二〇二〇年一月一日
  • 9. 二〇二〇年一月三日午前
  • 10. 二〇一一年三月
  • 11. 二〇二〇年一月三日午後
  • 12. 二〇一一年十月
  • 13. 二〇二〇年三月

掲載記事