【前回の記事を読む】まだ幼い妹を憎み、重ね合わせた…見殺しにした女の子と。丸裸に剥かれ、ぷらぷら揺れる小さな足に、黄色の靴下。「妹へ。私があなたたちと一緒に暮らせないのは、あなたたちのせいです」思わず書き出した一文へ横線を引き、急いで消した。便せんがぐしゃぐしゃにされる音が部屋の中に虚しく響く。何とか生活を切り盛りしようとするが、私たちの暮らしは貧窮をきわめた。それが自己の存在意義を証明するとで…
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小説『ツワブキの咲く場所』【第17回】雨宮 福一
ペットのハムスターを庭に生き埋めにした。手のひらに、脈打つ小さな心臓。皆が私の方を見た。私を、見てくれたのだと思った。
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小説『拝啓、母さん父さん[注目連載ピックアップ]』【第15回】三上 ミカン
「彼氏欲しくない?」「うん! 私も彼氏作りたい」大学入学で憧れの東京、そしてモデルのように綺麗な女の子と渋谷のクラブへ
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小説『ツワブキの咲く場所』【第16回】雨宮 福一
まだ幼い妹を憎み、重ね合わせた…見殺しにした女の子と。丸裸に剥かれ、ぷらぷら揺れる小さな足に、黄色の靴下。
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小説『拝啓、母さん父さん[注目連載ピックアップ]』【第14回】三上 ミカン
「受験が無事に終わるまでは見届けたくて……ごめんな」別れ話をした後、私たちは何時間も抱きしめ合って二人して泣いていた
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小説『ツワブキの咲く場所』【第15回】雨宮 福一
「韓国へ行くの。聖地巡礼をしましょうね」激情が込み上げそれを拒否した。母に飛び掛かり、体を叩き続けた。
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小説『拝啓、母さん父さん[注目連載ピックアップ]』【第13回】三上 ミカン
「雌犬と雄犬がすることは一つなんだ!」大学受験のため週一で家庭教師として家に来ていた父。公園で彼氏といる姿を見られ…
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小説『ツワブキの咲く場所』【第14回】雨宮 福一
「うっわ、だからあいつ、キムチ臭いんだ」小学校の休み時間、それは唐突に始まったいじめだった。
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小説『拝啓、母さん父さん[注目連載ピックアップ]』【第12回】三上 ミカン
「俺のお嫁さんになって」初めて告白された公園でプロポーズ――2度目の公園でのキスはファーストキスよりももっと暖かかった
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小説『ツワブキの咲く場所』【第13回】雨宮 福一
「遊びに、行くのですか?」教会へ行くのって、そんなものなのか。キリスト教から想起するのは、かつて関わったカルト教団。
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小説『拝啓、母さん父さん[注目連載ピックアップ]』【第11回】三上 ミカン
彼氏と彼氏の妹とその妹の彼氏の4人で炎天下のなかマンションの屋上でバーベキュー。この夏一番の思い出となった
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小説『ツワブキの咲く場所』【第12回】雨宮 福一
キリスト教。何か一つのことを信じる場。宗教。私にとって、どれ一つとっても、避けたい存在だ。
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小説『拝啓、母さん父さん[注目連載ピックアップ]』【第10回】三上 ミカン
「お父さんの代わりに愛してね。お母さんの代わりに抱きしめてね」彼の存在は私の心に平穏を与えてくれる新しい安定剤となった
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小説『ツワブキの咲く場所』【第11回】雨宮 福一
十四歳で統合失調症と診断されてから、警察沙汰になったこともあった。医師の提案で、家族と離れ別々に生活していくことに。
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小説『拝啓、母さん父さん[注目連載ピックアップ]』【第9回】三上 ミカン
「会わないか」と「モバゲー」で知り合った6歳年上の男性に誘われて夜の公園に。ファーストキスは甘く優しかった…
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小説『ツワブキの咲く場所』【第10回】雨宮 福一
男たちの群れの中、無抵抗に、人形のように揺られる少女の脚を見ていた。あの日救えなかった彼女と妹を同一視するように…
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小説『拝啓、母さん父さん[注目連載ピックアップ]』【第8回】三上 ミカン
学校でも家でも布団の中でも携帯を片時も離さず「モバゲー」する私。モバゲー内のサークル活動で頻繁にやり取りする男性ができ…
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小説『ツワブキの咲く場所』【第9回】雨宮 福一
久しぶりに書いた妹の名前。できない気持ちの塊が音や匂いを引き連れて、こちらへ近づいてくるような気配さえした。
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小説『拝啓、母さん父さん[注目連載ピックアップ]』【第7回】三上 ミカン
「お母さん!」と声を出そうとするものの出てこない。真っ白な顔の長い黒髪の女が私の胸の上に佇んで顔を覗き込んでいた
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小説『ツワブキの咲く場所』【第8回】雨宮 福一
統合失調症に苦しみ、生きていた。誰かに自分の考えが読み取られているような、そんな感覚にとらわれていた。
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小説『拝啓、母さん父さん[注目連載ピックアップ]』【第6回】三上 ミカン
「キャー……、助けて!」「――ふざけるな!」二人を追いかけ外へ飛び出ると髪の毛を掴まれ、家まで引きずられる母の姿が…