羅技は大きな館に着くと和清の部屋の前に傅いた。「父上様。羅技で御座います」「入れ」羅技は幸姫から送られて来た文を見せた。「この文を包んでいたのは私が幸姫に婚礼の祝いとして渡した領巾の切れ端と……」途中、言葉を詰まらせ、ガタガタと身体を震わせた。「さ、幸姫の髪の毛の束がありました」羅技が、最後の言葉を振り絞り終えると、和清は文を懐に入れ、がばっと立ち上がった。「おのれ。最初から我を騙すつもりであっ…
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