十一月四日、鳴海に泊まる。地元の人々と、七日まで歌仙を巻く。越人(染物業)入門。芭蕉はこの人の「二日働き、二日遊ぶ」人柄をよろこぶ。ここで、前回野ざらし紀行で知り合った杜国が、米の空売りで咎めを受け、渥美半島稲村に蟄居中と聞き、二十五里を、馬で二日かけて急行、伊良湖に。道中吟冬の日や馬上に氷る影法師伊良湖岬にて鷹一つ見つけてうれし伊良子埼帰路は名古屋・熱田の連中と歌仙。その年の暮れ伊賀上野に着い…
松尾芭蕉の記事一覧
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