【前回の記事を読む】「余は朝廷にお味方しようと思う」十八歳の藩主は決然と口にした。それは彦根藩井伊家が徳川家に反旗を翻した瞬間だった母はすでに部屋で待っていた。「母上、ただ今戻りました」彼は両手をついて母に言った。「お帰りなさい。芳蔵には会いましたか」「はい、会いました」「では、芳蔵から聞いていますね」「いえ、何も聞いていません。母上からお聞きするようにと言っておりましたが、父上の身に何かあった…
幕末の記事一覧
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小説『岐路』【第4回】田中 建彦、田中 充恵
「徳三郎、十日後には江戸にお発ちなさい」父だけでなく十八の息子も手放すことは、母の表情をどことなく寂しくさせた――
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小説『花房藩釣り役 天下太平』【新連載】石原 しゅん
身分は歴とした武士だ。もっとも、釣りと料理をこよなく愛する本人にその自覚はない。
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小説『岐路』【第3回】田中 建彦、田中 充恵
「余は朝廷にお味方しようと思う」十八歳の藩主は決然と口にした。それは彦根藩井伊家が徳川家に反旗を翻した瞬間だった
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小説『岐路』【第2回】田中 建彦、田中 充恵
武士として命を賭けて行動しなければならない時、いったい誰を選ぶのか……? 忠を取るか孝を取るかの二択が迫られる。
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小説『岐路』【新連載】田中 建彦、田中 充恵
親徳川派は約六割、新政府側は約四割と真二つに割れている彦根藩。藩論を統一するための会議を開くことになり…