夏緒 冬弦

1988年生まれ。 元自衛官。

掲載記事

書籍

  • 百合墓荒らし
    夏緒 冬弦
    出版社名:幻冬舎メディアコンサルティング
    【新人作家衝撃のデビュー作!】
    【装画はイラストレーターめばち氏描き下し】

    「好きだっ……よ。骨だけになっても」

    七年前の、ある夏の日。
    少女たちが胸に秘めた純粋な想いは、
    残酷なほどに美しく、時間を止めた――。

    紗世子とゆたかは、小学生の頃から、毎日互いの家を行き来する幼馴染だった。
    男のような名前のゆたかを、紗世子だけは「ゆかちゃん」と呼ぶ。
    初めて出会った瞬間に抱いた想いを、それぞれの胸に秘めたまま、10年の時が流れた。
    高校生になったある日、紗世子は好きな「女の人」がいることをゆたかに告白し、付き合い始める。
    苦しみに耐えながら友達を続けるゆたかだが、それこそがまさに、紗世子が本当に望んだものだった――。
    膨らみ続けた純粋な想いは、むせ返る百合の香りのように強く、

    二人の少女を縛り付け、美しすぎる悲劇となる。