ここは堀辰雄の『風立ちぬ』(岩波書店、1956年)の基になった場所である。結核で富士見高原療養所に入院、同時期に入院していた節子との心のやり取りが、きれいな文章で書かれた小説で、冒頭の「風立ちぬ いざ 生きめやも」は多くの人の心に響いた。私も何かあるたびに、これを口ずさんでいる。ポール・バレリーの『海辺の墓地』の詩の一文、原詩は手元にあり、時に読んでいる。別荘近辺にはいくつかの美術館などがある。…
[連載]壁
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エッセイ『壁』【第6回】柄川 順
私は80歳で運転をやめた。幸い、人身事故を起こさなくて済んだので、これをキリとして、運転を諦めた。結果として…
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エッセイ『壁』【第5回】柄川 順
日常生活は"壁"にかこまれている? 人種、性別、世代、規則。もちろん、家だって当然一つの"壁"である
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エッセイ『壁』【第4回】柄川 順
死後は誰もわからない、死はすべての壁を崩壊させ繋がりをもたらす。だから人と人はいつまでもつながっている
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エッセイ『壁』【第3回】柄川 順
誰もが壁を持っている。自分の心に関係するか、社会の在り方に由来するのか、様々である
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エッセイ『壁』【第2回】柄川 順
自由主義と共産主義との壁、社会生活における心の壁など様々な壁
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エッセイ『壁』【新連載】柄川 順
「壁」とは何か。あらゆる場面で感じる存在についての考察