原田の必死の言葉に、田端は首を横に振って言った。「ここでおまえを見逃すと、一年後、吉村の事故の証拠を手に、おまえが俺を脅迫しに来るって、吉村の幽霊が言ってた」「そんな、バカな」「おまえは、俺と福井が吉村の大切にしていたものを線路に投げたところをスマホで撮っていたんだろ」「いや、そんなことは……」「そう言ったんだよ。吉村が!」そこまで言うと田端は原田に向かって包丁を振りかざした。原田はその攻撃をか…
[連載]奇譚空間
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小説『奇譚空間』【第8回】八豆 うらり
「今度はお前を殺しに来る」幽霊の次なるターゲットは自分。その事実に納得できず、怒りをあらわにするも......
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小説『奇譚空間』【第7回】八豆 うらり
人探しのはずが、待たれていた。「おまえ、俺を殺しに来たんだろ」
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小説『奇譚空間』【第6回】八豆 うらり
幽霊からの殺人依頼の期限は10日間!回避しようと殺され役と連絡を取ろうと奮闘するが…
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小説『奇譚空間』【第5回】八豆 うらり
「友達だって聞いたから、ちょっと安心して心を許しちゃった」という彼女の言葉に…
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小説『奇譚空間』【第4回】八豆 うらり
彼女が久しぶりに部屋に呼んでくれたのはいいとして、最後の「あたしも話があるし」のセリフが引っかかった
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小説『奇譚空間』【第3回】八豆 うらり
画面に映ったのはいじめで死んだ同級生。「本当に悪いと思ってるなら…」
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小説『奇譚空間』【第2回】八豆 うらり
日増しに大きくなる黒い影。それは「なにか、しゃべっている……」
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小説『奇譚空間』【新連載】八豆 うらり
ある日電車に見えた「黒い影」。その日からあらゆる電車に影が見えるように…