図書館の前の噴水から水しぶきが上がっている。青い水玉模様の水泳帽を被った男の子がキャッキャッ言いながら母親と水遊びをしている。水はそれほど高くまで上がらず水量も多くはない。ユミは噴水に近づいて顔を少し上に向けた。水しぶきの一部がかかるのだろうか、目を冥っている。僕は後ろからそっと近寄って肩を抱くようにした。目を開けたユミが「座ろう」と言ったので、そこからまっすぐ図書館に向かい、石でできた長くて豪…
[連載]雨の中のレインボー
-
小説『雨の中のレインボー』【第6回】葛城 仁
彼女は一度瞬きをし、顔を少し斜めにずらして僕の唇に唇を重ねた…
-
小説『雨の中のレインボー』【第5回】葛城 仁
最難関の医学部に進める可能性はほぼゼロだということを思い知らされた日
-
小説『雨の中のレインボー』【第4回】葛城 仁
「どうしてそんなに一人旅がしたいの?」という問いかけに然したる理由がないので説明をうまくできなくて…
-
小説『雨の中のレインボー』【第3回】葛城 仁
あとちょっとでアルバイトが終わりという時にバイト仲間が駆け落ち!?
-
小説『雨の中のレインボー』【第2回】葛城 仁
それぞれの目的で集まったアルバイト仲間達。一人旅がしたい理由を聞かれ…
-
小説『雨の中のレインボー』【新連載】葛城 仁
大学一年生の夏休み、怪しげな?高賃金バイトで真っ赤な外車の女性と…