「あなたっ、大変、大変よ! 早く起きて、大事件!」純一はリビングから聞こえてくる常軌を逸した金切り声で目が覚めた。リビングに行くと、里美がテレビを指差し、「ほらっ、あそこよ! あそこが映っている」と、恐ろしそうでいて、どこか嬉しそうにテレビを凝視している。「なになに、どうしたの朝っぱらから?」「駅前の暴力団が全滅だって」「えぇっ! マジか」〈警視庁の調べによりますと昨夜零時半頃、指定暴力団火(ひ…
[連載]憂い人と愁い神
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小説『憂い人と愁い神』【最終回】井田 素
【小説】「あなたっ、大変よ!」朝から妻が大騒ぎするワケは…
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小説『憂い人と愁い神』【第10回】井田 素
【小説】人通りのない不気味な裏路地に現れたのは「異形の大男」
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小説『憂い人と愁い神』【第9回】井田 素
【小説】「4億円が自分のものになるなら?」に妄想が止まらない…
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小説『憂い人と愁い神』【第8回】井田 素
【小説】神様から「ひとつだけ願いを叶えてやる」に、「4億円が妥当」と考えたワケ
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小説『憂い人と愁い神』【第7回】井田 素
毎日の殺人ニュースに慣れてしまった、典型的なビジネスパーソンの僕
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小説『憂い人と愁い神』【第6回】井田 素
ホームレスの姿をした神様が「織田信長を殺した」深い理由
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小説『憂い人と愁い神』【第5回】井田 素
【小説】神様に「ひとつだけ願いを叶えよう」と言われたが…
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小説『憂い人と愁い神』【第4回】井田 素
「彼女のパンティを見せてあげますよ」神を名乗る老婆の力は…
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小説『憂い人と愁い神』【第3回】井田 素
【小説】「たかが人間じゃろ、人間は中身じゃろ。中身のある者は着飾ったりしないもんじゃ」
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小説『憂い人と愁い神』【第2回】井田 素
【小説】お婆さんは「江戸時代の日本」にいた?…衝撃の会話
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小説『憂い人と愁い神』【新連載】井田 素
電柱横にうずくまる浮浪者…サラリーマンの男が動揺したワケ