私とて花の応援団として男気を売りものにしている。おいそれと浅井のセリフを聞き捨てられない。「おい浅井、一人で格好つけんな!」「なに、こらっ!」浅井が立った弾みで座っていた丸椅子が倒れ、周りの客の視線が集まった。「まぁ、まぁ、血の気の多いお二人さん。さっき伊達さんが言うたやんけ。『三人、仲ようせい』って、そんでまた喧嘩やってしもたら、それこそどえらいことになるで。見てみぃ、ホルモンみな焦げてしもて…
[連載]わくらば
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小説『わくらば』【第12回】小山 昌孝
「えらい話になってきたやんけ」ヤクザも目を輝かせた妙案とは
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小説『わくらば』【第11回】小山 昌孝
「ほんまにオマエはアホか!」…ヤクザに12万円もらった男の末路
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小説『わくらば』【第10回】小山 昌孝
「ヤクザが喧嘩で己のドスを落として逃げ帰る」ことの意味とは
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小説『わくらば』【第9回】小山 昌孝
緊張しながらヤクザのもとに訪れた私…取り出した衝撃の物とは
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小説『わくらば』【第8回】小山 昌孝
【小説】「若頭にナシつけてったる」ヤクザと乱闘をしていた叔父に思わず…
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小説『わくらば』【第7回】小山 昌孝
【小説】夏休み明け、血相を変えた友人が私に伝えた一言とは
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小説『わくらば』【第6回】小山 昌孝
【小説】「都合のいい言いわけね」妻がそう言い放ったワケは
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小説『わくらば』【第5回】小山 昌孝
旧知の友人に見せられた、妻の浮気の決定的証拠写真
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小説『わくらば』【第4回】小山 昌孝
【小説】「ほんまに仕事か?」暴力夫と浮気妻がベッドで激突!
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小説『わくらば』【第3回】小山 昌孝
【小説】最近妻の帰りが遅い…消えた夫婦の写真に疑念は深まる
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小説『わくらば』【第2回】小山 昌孝
【小説】「叔父は一生この村から離れて生活できないだろう」
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小説『わくらば』【新連載】小山 昌孝
【小説】50代・主夫の懊悩「俺はただのヒモじゃないか」