【前回の記事を読む】暴君となった王は、かつての気高き心を取り戻すことが出来るのか。握った刀の行き先は…。終戦、それは悲劇の結末でありながらも多くの日本人が待ち望んだ結果であり、地上では暴力を通して善悪を決定する時代が終焉を迎えた。未だ力ある者による搾取や横行が微視的な日常の中には潜んではいたが、取締りの強化もあり、民間の人々が武力を持つ必要性は徐々に減少した。武司は先の戦争で上官を務めた父を持ち…
[連載]兎角儚きこの世は
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小説『兎角儚きこの世は』【第9回】白井 忠彦
剣術に縛られ、父に怯え、それでも未来を夢見た──戦争が終わり価値観が崩れゆく時代に、少年は父を越えようと立ち上がった。
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小説『兎角儚きこの世は』【第8回】白井 忠彦
暴君となった王は、かつての気高き心を取り戻すことが出来るのか。握った刀の行き先は…。
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小説『兎角儚きこの世は』【第7回】白井 忠彦
民の希望を背負い堕落した王へ挑む最後の賭け――雨を呼ぶ導師がもたらす奇跡と、かつての聖君を取り戻そうとする家臣の覚悟
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小説『兎角儚きこの世は』【第6回】白井 忠彦
無実を主張する大臣を無視し、刀を抜き取り一切の躊躇なく切りつけた。明確な殺意を持って深々と。そして、男が口を開く。
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小説『兎角儚きこの世は』【第5回】白井 忠彦
おぞましい夢を見た。謀反が起こり、私は炎の中逃げていた。親衛隊は皆切られ倒れ…そこには官服を着た誰かが立ちふさがっていた。
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小説『兎角儚きこの世は』【第4回】白井 忠彦
「年貢を納めるのはお前達の義務だ。できないというのは国に反旗を翻すのと同じだ」そう言うと、棒で農民達を容赦なく叩き付け…
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小説『兎角儚きこの世は』【第3回】白井 忠彦
王宮の書庫に侵入すると、そこには王子が…自分はもう終わりだと思ったが、王子は異常に動揺していて―? なるほど、あの春画は…
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小説『兎角儚きこの世は』【第2回】白井 忠彦
父と重臣達が結託して母を廃位。追い込まれた母は毒を飲んで…
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小説『兎角儚きこの世は』【新連載】白井 忠彦
李氏朝鮮の時代、史上稀に見る暴君であったユン王。彼の過去には父に愛されない子ども時代があった...